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With stray cats of Tokyo / Mathieu Rocher @konbini.com "東京の野良猫と1日過ごしました。"

先日、ねこキチハウスが海外メディアの取材を受けました! フランスのwebメディアkonbini.comさんに記事が掲載されています。http://www.konbini.com/fr/entertainment-2/chats-libres-de-tokyo/ こちらの記事がフランス語で読めないので、 日本語に訳してくださった方がいました!感謝です。 以下、日本語の翻訳文を掲載しているのでよろしければご覧ください。 ----- With stray cats of Tokyo / Mathieu Rocher 東京の野良猫と1日過ごしました。 彼らは、カビちゃん、マリちゃん、またはグルメと名付けられています。 キティちゃんにはあまり似ていませんが、撫でてもらうのが大好きです。 そう、彼らは東京の自由な猫(特定の飼い主を持たない猫)です。 彼らの人生は皆さんの人生よりも寂しいことが多い。 その生き方をそっと覗いてみましょう。

同時に、猫と日本について考えてみましょう。 猫カフェやまねき猫を思いつく方が多いことでしょう。 一見、日本は猫にとって心地よい場所と思われることは少なくないです。

実際のところはどうなのでしょうか。

東京の北、にぎやかな都心から15分ほど離れた場所で我々は約束をしていました。(動物たちの安全のため、詳しい場所の名前は伏せます。) 狭い道に小さな家、そして話しかけてくれる住民たち。 とても素敵な風景だが、この古い街では観光客に出会う確率はかなり低い。

ここには川はあるが、何百年も前に建てられた神社などはないのです。

川はゆっくりと流れていきます。

走っている人、桜の木、アマチュアカメラマンなど、さまざまな人とすれ違いました。

ここでは、安らぎの空間のなかで散歩ができます。 マリちゃんやカビちゃんを含めた”自由な猫”たちも、同じようにそのゆっくりと流れる空気を味わっています。

毎夕、カビちゃんとマリちゃんに会いに行く人がいます。

出会った時、Ayakaはこめかみに絆創膏を貼っていました。

“猫を抱き上げた時に引っかかれた傷の跡!”と彼女は説明します。 傷は腕や足にもありますが、彼女にとってはなんでもありません。

彼女にとって、それよりもずっと寂しい出来事があったのです。

今年の1月に、彼女の愛猫のサバタンが亡くなりました。

心臓の病気でした。

かけがえのない親友であり家族をなくした彼女にとって、彼がいなくなったあとの毎日は、夜も眠れないほど寂しく辛い日々でした。 それ以来、Ayakaは毎月、月命日にサバタンを偲びます。

彼女の大切な家族のひとりだった猫—私の息子と今でも呼んでいます。—を亡くした彼女にとっては当然のことです。 そして、この出来事がMadcatzという、猫を守るための団体でのボランティア参加につながったのです。

ちょうどその話をしていたら、Madcatzの創立者のLindyが自転車に乗ってやってきました。 彼女はこの街で育ち、ロック歌手の仕事と並行してずっと動物の面倒をみてきました。 子供の時、犬を助けたことをきっかけに、動物の保護活動に力を捧げるようになりました。

また、彼女がまだ10代の時、面倒を見始めたばかりの猫が病気で亡くなる場面を目にしました。 この出来事も猫を守る活動をすることにつながっています。 その後彼女は通信教育とスクーリングでアニマルケアの資格を取得し、2016年にMadcatzを創立させました。

川の近くでは、AyakaとLindyが活動しています。 低木の中に、小屋が3つ隠してあります。この中には餌やカイロが置いてあり、心地よい場所になっています。

こうして猫たちを気遣っているのです。もちろん、抱いたりもします。

その時同時に、Lindyは猫が元気かどうかチェックし、体調や年齢に合った食べ物を与えたり、場合によっては投薬するときもあります。

彼女はこう言います。「噛み合いのケンカによって、猫は色々な病気をうつし合ってしまいます。」

必要な時は動物病院に連れて行って、避妊・去勢手術をさせてシェルターに受け入れますが、絶対に保健所には連れて行きません。

東京には、人口1400万人に対して6万匹もの野良猫がいると思われています。

ちなみにパリでは500匹と言われています。(この数字は間違っているだろう、もっといるだろうと騒がれていますが。) 取材に行った東京の北の街だけでも1500匹数えられています。 区営のシェルターは管理しきれていません。 どうしてこのような結果になってしまったのでしょう。

2014年までは、街で見つかった野良猫は、みんな安楽死させられていました。それは1日で500匹までとされていましたが、人道的ではないと判断され廃止されました。

飼い猫も野良猫も、全員が避妊・去勢手術を施されているわけではないので、どんどん数が増えています。 多産なメスは3年間で2000匹もの子猫を産むことが可能なのです。 さらに年々日本では猫の人気は高まり、同時に捨てられる猫の数も増えています。 捨てられた猫たちが、東京の谷中のような場所で集まり、いい面で注目を浴びることもありますが、東京に住んでいる人々が皆猫を好意的に思っているわけではありません。2012年に行われた調査では、回答した人口のうち40%が、野良猫を問題視しています。

または、大矢誠被告のように猫を毛嫌いする人間も少なくはありません。

彼は猫を鉄の檻に捕まえ、熱湯や火で13回以上殺しました。

その様子を動画に撮り配信したこともあります。

“気分が悪いです。日本人が動物福祉に与える教訓がない証拠です。”とAyakaは怒ります。

大矢は、「猫の爪で危うく怪我をするところだったから。」と言い訳をしました。視点の問題なのでしょう。大矢は罰せられ22ヶ月の執行猶予処分となりました。

さて、子猫の話に戻りましょう。

行政の力に頼れず、2015年にLindyは猫にフレンドリーな場所:ねこきちハウスを開くことにしました。

みなさんもご存知の通り、日本の住民はお年寄りが増えています。ひと昔前に人気があった街からは人が少なくなり、空き家も増え続けています。

Lindyは、彼女の祖母が自宅から老人ホームに移った時に、その家を売らずに猫のためにまるまるシェルターにしました。

色とりどりの植物が飾られた灰色の家は、全く廃屋には見えません。

玄関では靴を脱ぎ、アクリルのセーターに着替えてあたたかくします。

メインルームにはソファーやキャットタワー、またはピアノ、絵画、小さな台所に低めのテーブル。

ここは猫たちの住処です。やせ細って弱った状態で保護されてもここに来て少しずつ元気になり、今は新たな家庭に里子に出される準備ができています。それがLindyの目的なのです。

上の階には、病気や怪我で特別なケアが必要な猫たちが住んでいます。

ウィルスをうつさないために隔離されて生活しています。

Lindyはこのふたつのフロアを行ったり来たりして世話をしています。 「川は危ないところです。猫はよくなわばり争いの喧嘩をするので、ここでケアする方が安心です。」と彼女は語ります。

なぜLindyはこれまでに出会った猫を全員引き取らなかったのか。

その答えは簡単です。それは、シェルター内のバランスを崩してはいけないから。もしも他の同居猫と仲良くできない猫に出会った時は、まずは川のそばで世話を続け、慣れさせてから猫の部屋の配置を考えたりします。

そして、もうひとつ理由があります。現在ねこきちハウスには30匹もの猫が生活しているため、新たに猫を受け入れられる場所が不足しているからです。「歌手として稼いだお金で、彼らの餌や薬代にあてています。」と彼女は語ります。しかしその収入だけでは、この団体が次に計画しているプロジェクトを成功させるには足りないのです。

Lindyはもっと広い保護猫シェルターを作るため、クラウドファンディングを活用しようと考えています。そのシェルターは、猫を飼いたい人などが集まりやすい場所、またはコンサートができる場所にして、彼女の好きなことをふたつとも活かせるようになることが夢なのです。

現在の状況について彼女はこう提案します。

「東京都は生体販売をなくし、地域猫の不妊手術を宣伝し公衆に知らせるべきです。猫に餌を与えるのは悪いことばかりではないですが、避妊手術なしに自己満足の餌やりをすると問題は増えていく一方です。」 東京近郊では、このようなテーマに対して、さまざまなプロジェクトが増えて来ています。

横浜のたまプラーザでは、AyakaとLindyの友人のKimiが猫と犬の大型保護シェルターを建てることを目標とし、老人ホームや保育園との繋がりも作りたいと考えています。

猫の不必要な増殖、または大矢のような人の増殖を防ぐため、3人は毎日戦っています。

Crédits photos : Ayaka Shida et Mathieu Rocher. -----


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